初めてのキャッシング in ブルガリア

海外旅行が趣味の一つ。

 最近は、よほどの途上国に行かない限り大概の買い物はクレジットカードですむので、「クレジットカードはショッピング専用」と決めて、必要な外貨現金は事前や旅行中に銀行等で両替していた。渡航先で必要な現金が足りなくなったときは、現地の人にキャッシングを勧められても絶対にしなかった。

 というのも、どうしてもキャッシングに「借金」というイメージが強く、身内に(恥ずかしい話だが)カードキャッシングで破産しかけたものがいるので、とにかく忌避していたのだ。

 ところが今回の渡航先はブルガリア。通貨は「レヴァ」だ。日本では両替できない。しかもブルガリアでは陸路で入る予定なので、国境近くに銀行がなければ、現金の調達にかなり不都合がでることが予想された。

 「発想を変えよう。」

 ついにキャッシングを決断。それでも恐怖心から、「どのカードを使ったら有利なのか」「返済方法は」などを徹底的にリサーチ。

 結局、繰り上げ返済可能なカードを選択、申し込み、入手の上、渡欧した。

 案の定、国境を越えてもひたすら田舎町と農地が広がる(そういう場所での国境越えだった)ブルガリアで、銀行は見つからず。

 「ついにこのときがきたか。」 いやいや。大げさなのはわかってるが、自分としては人生の価値観変えるビッグイベントだったのだ。理解されたい。

 ある田舎町にあった小さなスーパーの入り口にあるATM。

 軽く心拍数を上げながらカードを挿入する。

 「1レヴァ65円くらいだから、一万五千くらいは・・・・」

 入力中にも、後ろの自動ドアをくぐる買い物客の視線が気になる(だれもこっちなんか気にしてないんだろうけど)。

 必要以上にテンキーを左手で覆い隠し、暗証番号を入力。

 すると、あっけなく、何の問題もなく、しゅっと静かに綺麗なレヴァ現金が。

 あまりに簡単で、まず思ったことは「なぜ今までこんな便利なことを利用しなかったのか。」

 これまで、国内外の銀行で結構待たされる上に手数料もそれなりに徴収されてきた記憶がグルグルと脳裏を駆けめぐる。

 イメージだけで怖がっていた自分が、勿体なく、また情けなかった。

 帰国後繰り上げ返済をネット上で。結局ATMで日本円にして30000円程度キャッシングしたが、利息は100円程度。

 ネット銀行の設定に手間取って、帰国後数日たってからの返済なのに、利息が約0.3%。

 普段は「銀行のATM手数料や振り込み手数料なんてばかばかしい」といいながら、外貨両替手数料は唯々諾々と払っていた自分を猛省した今回の旅であった。